健康情報
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紅茶に動脈拡張作用
心臓発作や脳卒中予防に効果?

 紅茶を愛飲している人は心臓発作や脳卒中の危険が少ないのは、紅茶の成分が動脈を拡張する働きがあるためだという研究結果がニューオーリンズで行われた全米心臓協会で発表された。

 冠状動脈に病気を持つ男女50人を対象にした被験者に紅茶が動脈を拡張し、心臓に送る血液を増加させる役目があることが分かったという。研究に当たったボストン大学医学部のジョセフ・ビタさんは「脳卒中や心臓病につながる冠状動脈の異常を元に戻す効果がある」と話す。

 以前から紅茶が脳卒中や心臓病に効果があると言われてきたが、紅茶の効能についてこれまで科学的に証明されていなかった。

 調査研究では男女の被験者を4週間、「紅茶だけを飲用する」グループと「飲料水だけを飲用する」グループに分け、その後4週間は、「紅茶のグループは飲料水だけ」を、「飲料水だけのグループは紅茶だけ」と交代して、血管の状況を詳細に調べた。

 その結果、健康な人なら動脈の内皮から分泌される窒素酸化物が血管を広げる役目を果たすが、冠状動脈に病気のある人は、窒素酸化物の分泌が少なく、十分に血管が拡張しないことがわかった。

 被験者の誰もが調査開始直後は窒素酸化物の分泌が正常に機能しなかったが、「飲料水の飲用では変化しなかった血管内皮の機能が紅茶の飲用により改善された」という。ビタさんは紅茶を飲むことで紅茶の香りのもとである「フラボノイド」と呼ばれる科学物質が増加し、動脈の拡張を促すことに結びついている、と結論を出した。

これからは”紅茶党”が増えるかもしれない―。

【ニューオーリンズ(米ルイジアナ州)15日=USA TODAY本社特約】
 平成12年11月16日 静岡新聞

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ビタミン剤も「食品」扱い
厚生省調査会分科会が報告書 栄養機能の表示を義務付け

 厚生省食品衛生調査会の分科会は8日、ビタミンやミネラルを錠剤やカプセル状に固めたものも「栄養機能食品」として一定の表示を義務付けた上で食品として認めるとの検討結果を同調査会に報告した。調査会は一般から意見を聞き、来年4月にも新たな保険機能食品制度を施行する。

 新たに設けられる「栄養機能食品」は、高齢化や食生活の乱れで不足しがちなビタミンA、B,C、葉酸、鉄など14品目が対象。「ビタミンDは腸管でカルシウムの吸収を促進し、骨の形成を助ける栄養素」「カルシウムは骨や歯の形成に必要な栄養素」などの表示をして食品として認める。

 また、栄養機能食品と特定保健用食品を合わせて、新たに「保険機能食品」という呼び名にする。特定保健用食品は「血圧を正常に保つことを助ける食品」「便通を良好にする食品」などと表示して販売することのできる食品で、ドリンク剤、ヨーグルトなど195品目がある。今度は特定保健用食品でも錠剤、カプセルといった形状を認める。

平成12年11月9日 静岡新聞

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微量でも胎児に影響 母体経由のダイオキシン
国立環境研究所グループが確認

妊娠中の動物が摂取したダイオキシンの一部が胎児に移行し、ごく微量でも子の甲状腺機能や雄の生殖器などに影響を及ぼすことを、国立環境研究所の米本純三総合研究官のグループが14日までにラットを使った動物実験で確かめた。

 ダイオキシン濃度の高い母親から生まれた子どもは甲状腺ホルモンのレベルや学習や運動能力が低下していることが一部で報告され、胎児へのダイオキシンの影響が心配されているが、これを多角的に調べた実験は世界的にも少なく、貴重なデータとなりそう。

 米元研究官は「胎児に影響が見られたラットの最低体内濃度は、現在の人体のダイオキシン濃度の10倍程度。人間でも母体から退治への移行の状況や子どもへの影響の有無を調べることが必要だ」と話している。

 グループは、妊娠中のラットに体重1キロ当たり12.5、50、200、800ナノグラム(1ナノグラム10億分の1)の4段階に量を変え、ダイオキシンを一回だけ投与。胎児への影響を調べた。

 母体投与から1日後の胎児中からは投与量の0.2%のダイオキシンが検出され、ダイオキシンが胎盤にある化学物質の関門を通り抜けて胎児に達することが分かった。

 生まれた子どもでは、生後120日の前立腺重量が、200ナノグラムでは投与しないラットの約八割、800ナノグラムでは約六割に低下。生殖器の先端から肛門までの距離が、50ナノグラムの群で約13%短くなる「メス化」の傾向が現れていた。

 免疫機能に関する胸腺や脾臓(ひぞう)の細胞の数が減ったり、甲状腺ホルモンの一種の血中濃度が低下したりする時期があるなど、母体からのダイオキシンで、出生後の子どもにさまざまな影響が出ることが確認された。

 データの積み重ね必要--ダイオキシンの毒性に詳しい増田義人第一薬科大教授の話--

ダイオキシンが免疫や生殖機能、ホルモンの働きなどに微量でも影響を与えることが最近、注目されており、これらの影響を最も受けやすいとされる胎児期のデータを総合的に集めた点に意義がある。諸外国では着々とデータが積み重ねられているが、日本でこの研究は遅れがち。外国頼みではなく、自前のデータで現行の耐容摂取量などを見なおすことが必要で、この種のデータを今後とも積み重ねて行く努力が大切だ。

平成12年10月14日 静岡新聞

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かむ機能低下は脳に悪影響  老化早まり短命に

 よくかんで食べることの大切さは誰もが理解している。高齢者では、かむことが痴ほうの予防につながるとの指摘もある。しかしなぜ、「かむ=咀嚼(そしゃく)」が重要なのかという科学的な証明はまだ十分ではない。最近、寿命を1年ほど短くした実験動物の老化促進マウスを使った研究で、咀嚼機能の低下が脳に悪影響を及ぼしており、寿命を縮めるというデータが相次いで示された。

 空間認知能力に衰え

岐阜大医学部の小野塚実講師(解剖学)らの研究グループは、若齢期(生後2〜3ヶ月)と老齢期(同10〜11ヶ月)の老化促進マウスで実験。上あごの臼(きゅう)歯を抜くと、老齢期のマウスでは空間を認知する能力が著しく低下することを突き止めた。

 1日に4回ずつ一週間、プールを泳がせ、水面真下に隠れた台を見つけるまでの時間を計る「水迷路テスト」を行った。マウスは台がある場所をプールの周囲に見える物体との位置関係で学習していく。若齢マウスは抜歯の有無に関わらず日を追うに従って急速に平均時間を短縮したが、老齢マウスのうち抜歯群の短縮ピースは特に鈍く、一週間後も若齢マウスの4倍以上の時間を要した。

 神経細胞が減少

次に、抜歯した老齢マウスの脳を調べると、記憶に関与する海馬の「CA1」という部位で、神経細胞の数が著しく減少するなどの変化が起きていた。

 抜歯したマウスでは影響がほとんど見られなかった。グループの渡辺和子講師(生理学)は「脳に入るさまざまな刺激は神経細胞を活性化させるが、老齢期は若い時期に比べて刺激が少なくなる分、咀嚼による刺激の比重が大きく、抜歯の影響が出やすいのではないか」と推測。「高齢者の痴ほうを予防する上で、咀嚼機能の維持は重要な対策のひとつになる」と指摘する。

 一方、歯の喪失が全身の老化に及ぼす影響を調べたのは朝日大歯学部の飯沼光生・助教授(小児歯科学)らのグループ。老化促進マウスを@上下の臼歯抜歯A上あごの臼歯抜歯B下あごの臼歯抜歯C抜歯せず--の4つの群れに分けて飼育し、11の判定項目からなる老化度指数や自発運動量、平均寿命などを比較した。

 抜歯をしてもえさの摂取の量に差はなく、外見上の成長に影響はなかった。しかし生後20週以降、抜歯した三群は、反応症や抜け毛、角膜の不透明度などを数値化した老化度指数が抜歯しない群より高くなり、自発運動量も少なく、老化が早期に進行していた。抜歯部位による差はなかった。

 また、老化に伴って全身に沈着するアミロイドたんぱくの有無を生後24週に調べると、抜歯した三群ではすでに沈着がみられ、行動面だけでなく生体の組織レベルで老化が早まっていることが判明。平均寿命も抜歯しない群の84週に対し、抜歯三群は60〜68週と短命だった。

飯沼助教授は「歯の喪失の影響をある程度、実証できたと思う」と話している。

平成12年10月14日 静岡新聞

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肝臓に”元気”アボカド効果
静大の河岸、杉山両教授ら 保護成分5種発見 ラット実験障害抑制を確認

「陸のトロ」ともいわれる果物・アボカドに肝機能を保護する成分が多く含まれていることが、静岡大学農学部応用生物化学かの河岸洋和教授、杉山公男教授のグループの研究によって明らかになり、このほど原因となる新たな天然化合物5種類を発見、分離することに成功した。肝障害予防効果のある物質として研究が進むものと期待され、日ごろ何かと肝臓への負担が多い現代人にもささやかな朗報と言えそうだ。研究成果は11月に沖縄で開かれる天然有機化合物討論会、12月の米国・ハワイでの環太平洋国際科学会議で発表される。

 杉山教授は食品栄養学が専門。5年前からお茶、野菜や穀物などの肝機能保護作用を研究してきた。また天然物科学が専門の河岸教授は物質の活性に関わる化合物を特定し、構造を明らかにしてきた。アボカドに関する研究はカゴメ総合研究所(栃木県西那須野町)と共同で行った。

 肝臓に障害が起きると細胞が壊れ、内部からGPT(グルタミン酸ピルビン酸アミノ基転移酵素)が血液中に溶け出す。実験では、あらかじめ果物を与えたラットにガラクトサミンという化合物を投与して人為的に肝炎を引き起こし、GPTなどの数値を測った。

 実験の結果GPTでは、ガラクトサミンを与えなかった正常なラットの数値が25、ガラクトサミン飲み与えたラットが1509だったのに対して、アボカドを与えたラットは336。スイカなど三種類の果物が820〜870だったほかは、17種類で数値が千を超えた。GOTの数値でもアボカドに顕著な効果が認められた。

 河岸教授らは肝機能保護成分の分離を進め、これまで全く知られていなかった5種類の物質を発見した。脂肪酸のリノール酸とオレイン酸の構造が変化した化合物で、全体質量の約3%。いずれも構造が似通い、効果もほぼ同じ。物質名はまだつけていないが、肝臓害を抑制する新しい物質として今月始めに特許を出願した。

 杉山教授は「実験で起こした肝炎は人間のものとは異なる」と前置きした上で、「肝機能活性物質が3%というのは多い数字。肝臓病を治すのではなく、予防になる食品の一つとして考えてほしい。どのような食生活が肝炎になりにくいのか、さらに研究を進みたい。」と話している。

平成12年10月16日 静岡新聞

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ガンの危険性5〜6倍に
たばこを吸って、大酒まで飲んで、運動しないと・…

 運動しないヘビースモーカーや大酒のみは、運動を習慣にしている健康な人に比べて5、6倍もガンにかかる危険度が高いことが、東京ガス健康開発センターの沢田亨主幹研究員の調査で分かった。

 散歩程度の軽い運動でも大きなガン予防効果があることが知られているが、1日に20本以上喫煙するとせっかくの運動による効果を台無しにする恐れがあることも判明。沢田研究員は「まずは禁煙。ついで適量飲酒が大切。その上で1日1時間程度の運動を心がけてほしい」と話している。

 4日から横浜市で開かれる日本癌学会で発表する。調査は、同社の社員9039人を対象に16年間かけて実施。習慣的な運動によって高めることができる持久力の目安である最大酸素摂取量を調べて4グループに分け、喫煙量や飲酒量など生活習慣についてアンケートして、その後のガンによる死亡実態との関係を追跡した。

 その結果、1日20本以上の喫煙者はどれだけ運動しても危険度が、運動している非喫煙者の2.5倍までしか下がらず、ほとんど運動しない場合は危険度が5.1倍も高かった。

また、適度な飲酒はガン危険度の上昇に大きな影響を与えないが、運動せずに1日2合以上飲酒する人の場合は危険度が、酒を飲まず運動する人の6.6倍まで跳ね上がった。ただ運動せずに全く飲酒しない人も危険度が4.6倍と高く、沢田研究員が「ストレスや体質的な問題と関係があるかもしれない」と推測している。

平成12年10月4日 静岡新聞

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記憶低下は49歳で実感
医療品メーカー脳の健康で調査

 49歳が脳の曲がり角−。医薬品メーカーの日本ベーリンガーリンゲルハイム(兵庫県川西市)が中高年を対象に実施した「脳の健康調査」で、記憶力と集中力の低下を感じ始めるのは平均で約49歳という結果が出た。

 記憶力低下を感じる場面(複数解答)としては、「人の名前が思い出せない」(71.2%)を筆頭に「数日前の出来事を忘れる」(29.8%)「人と話した内容を忘れる」(21.0%)「暗証番号など重要な数字を忘れる」(17.9%)が続く。

 集中力低下を感じる場面(同)では「本が長時間読めなくなった」(57.0%)「勉強、趣味が長続きしない」(43.2%)「ぼーっとする時間が増えた」(31.9%)「長時間のデスクワークが苦痛」(26.4%)など。

 96.4%が、「脳の健康に関心あり」と回答したが、「対策を取っている」人は29.6%にとどまる。その具体例では、運動、読書、食事、趣味、人間関係を広げる−などが挙がった。対策を取っていない人に聞いた理由では「気になるがどうしたら良いか分からない」が48.9%とほぼ半数を占めた。東京都と大阪府在住の40から69歳の男女500人を対象に6月に実施した。

平成12年10月1日 静岡新聞

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がん予防薬認可へ着々
茶カテキンFDAの安全性クリア 効果試験入り

 三井農林(東京、森田正保社長)は13日、茶カテキンのがん予防薬認可を受けるために米国国立がん研究所(NCI)と共同研究素進め、すでにFDA(米国食品医薬品局)の臨床第一段階の安全性試験をクリアし、第二段階の効果試験に入っていることを明らかにした。早ければ2、3年後には効果試験を終わり、5、6年後には世界で初のカテキンがん予防薬が認可される可能性がでてきた。

 三井農林では96年末からNCIと共同でガン予防研究事業を進めてきた。使用したものは同社の食品総合研究所(藤枝市宮原、原征彦所長)が分離精製した茶カテキン(商標ポリフェノンE)で純度85%以上になっている。

 研究を担当しているのはNCIのがん予防剤開発部長のゲイリー・J・ケロッフ博士でポリフェノールの安全性、体内動態、薬理作用などの臨床第一相試験をほぼ終わると同時に、ポリフェノンE入りクリームを皮膚に塗布することにより皮膚がん進行を抑えることも究明した。

 当面は米国に多い皮膚がんを対象に試験を重ねているが、今後は大腸がん、食道ガン、前立腺がんなどを対象に臨床試験を行っていく。

 原所長は「茶カテキンが医薬品の認可を受ければ世界で初になる。第一相試験も経て、第二相試験に入ったことは医薬品の道を開く大きな前進だ」と話す。

 同社ではポリフェノン事業本部を新設し、医薬品素材への可能性のほか、健康食品、特定保健用食品、食品類など事業展開を行っている。

平成12年7月14日 静岡新聞

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『祈り』は病気を遠ざける?
米の研究者調査“免疫”を養う

【ワシントン2日USA TODAY本社特約】祈りは高齢者に精神安定をもたらし身体にも有益との研究結果が、米国のデューク大学ダーラム病院(ノースカロライナ州)のハロルド・コーニッグさんら研究者の調査で分かった。

 コーニッグさんらが老人医学専門誌に発表したこの調査は、1986年から92年にわたり実施された。ほとんどがキリスト教信者で65歳以上の男女四千人に対し、「悩みはあるか」、「祈りや黙想」、「聖書を読むか」などの質問をしたところ、約半数が「日々全く祈りをしない」と回答し、少なくとも月一回は教会で祈る人より死亡率が高かった。コーニッグさんは、祈りや黙想がストレスを軽減し、身体に良い効果をもたらしたと判断、さらに精神的な落ち着きは病気に対抗する“免疫”を養うのではないかともみている。

 しかし、コロンビア大学の心理学者、リチャード・スローンさんは「祈りさえすれば病気や死から逃れられると信じる危険性がある。また、病気になってしまった人は、祈りが足りなかったと自分を責める。これでは逆効果だ。」と反論している。

平成12年7月3日 静岡新聞

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『健康寿命』74.5歳  
日本が世界一

 世界保健機関(WHO)は4日、加盟191カ国の平均寿命調査(1999年)を発表した。事故や重病などで寝たきりになるなどした期間を平均寿命から差し引く「障害期間調整後の平均寿命」(DALE)が初めて主要指標とされ、この「健康寿命」調査といえる新方式でも日本が首位(74.5歳)だった。

 最下位は内戦が続くアフリカ西部シエラレオネ(25.9歳)で、日本との差は2.9倍もあった。日本は従来方式の平均寿命でも80.9歳で首位、最下位はやはりシエラレオネの34.3歳だった。

 WHOは日本人の長寿について「伝統的に低脂肪の食事を摂り、心臓病の比率も低いため」と分析する一方、最近は肉食が増え、第二次大戦後に喫煙者が急増しているため、特に男性の平均寿命は「将来影響を受ける恐れがある」と警告している。

 「健康寿命」調査による二位はオーストラリア、フランス、スウェーデン、スペインの順「ワースト10」はすべてアフリカ諸国だった。調査担当者が「予想外の結果」と指摘したのは米国。超大国ながら新方式で24位と低迷した。

 

   

◆各国の健康寿命◆

ベスト10 歳 ワースト10 歳
1 日 本
2 オーストラリア
3 フランス
4 スウェーデン
5 スペイン
6 イタリア
7 ギリシャ
8 スイス
9 モナコ
10 アンドラ
74.5歳
73.2歳
73.1歳
73.0歳
72.8歳
72.7歳
72.5歳
72.5歳
72.4歳
72.3歳

1 シエラレオネ
2 二ジュール
3 マラウイ
4 ザンビア
5 ボツワナ
6 ウガンダ
7 ルワンダ
8 ジンバブエ
9 マリ
10 エチオピア
25.9歳
29.1歳
29.4歳
30.3歳
32.3歳
32.7歳
32.8歳
32.9歳
33.1歳
33.5歳

◆各国の平均寿命◆
ベスト10 歳 ワースト10 歳
1 日 本
2 オーストラリア
3 スウェーデン
4 スイス
5 フランス
6 モナコ
7 カナダ
8 アンドラ
9 イタリア
10 スペイン
80.9歳
79.5歳
79.5歳
79.3歳
79.3歳
79.1歳
79.1歳
78.8歳
78.7歳
78.7歳

1 シエラレオネ
2 マラウイ
3 ザンビア
4 二ジュール
5 ボツワナ
6 ジンバブエ
7 ルワンダ
8 ウガンダ
9 エチオピア
10 マリ
34.3歳
37.9歳
38.5歳
38.9歳
39.4歳
40.5歳
41.8歳
42.2歳
42.3歳
42.7歳

ジュネーブ4日共同
平成12年7月4日 静岡新聞

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ご存知ですか?
コンドロイチンとコラーゲンのちがい

コラーゲンは繊維構造を持ったコラーゲン(膠原)というタンパク体で、結合組織(細胞と細胞、細胞と毛細血管、細胞と毛細リンパ管)を動かないように固定・保護する働きをしている。一方、コンドロイチンはその結合組織における線維間物資(ムコ多糖・タンパク成分、ネバネバ物質)で、血管によって運ばれてきた栄養分や水分を貯蔵し、細胞に補強する役目を担っている。このように、コンドロイチンとコラーゲンは家(コラーゲン)と住人(コンドロイチン)の関係にある。新しい家を建てても、住人がいないと家が荒廃するように若々しい細胞も保水性に富むコンドロイチンが減少すると、体内の水分の調整や組織液が不足し、調節機能が衰え、「老化」が始まるわけである。

「万物の基礎は水である。」とは、古いギリシャの哲学者タレスの言葉であるが、水分は生命維持に不可欠であり、体内の化学反応・新陳代謝にはなくてはならない媒体。結合組織の中のネバネバ物質、その代表であるコンドロイチンは、20歳を過ぎると年齢とともに減少の一途をたどる。肉体の老化は、コンドロイチン補給で進行を遅らせることになる。


健康生活新聞No.308号の記事より

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